ニキビが痛い時は冷やすと良い？

ニキビが炎症を起こして痛い時、冷やすと効果的だという話がありますが、実際のところはどうなのでしょうか？

赤ニキビや黄ニキビは、ニキビが悪化して炎症を起こして痛い状態です。

何といっても痛いわけですから早く治したい、なんとかしたい！と思うものです。

「そういえば頭が痛い時に冷やすよね・・・痛いニキビも冷やすと良くなるかな？」

ということで、ニキビが痛い時に思わず冷やす方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、そんな痛いニキビを冷やすことが、ニキビ改善に効果的なのかどうかについてご説明します。

ニキビが痛い時、つまり炎症を起こしている時に冷やすことは、結論から言えば「逆効果」となることが多いです。

「え？ニキビが痛い時に冷やすのはいけないことなの？」

という声が聞こえてきそうですね。

ご説明しましょう。

実は、痛いニキビを冷やすことが逆効果だという理由は、ニキビの炎症のメカニズムを知ると理解できます。

では、炎症した「痛いニキビ」ができるメカニズムからご説明します。

まず、ニキビができるということは、様々な要因によって角質などが毛穴をふさぎ、その毛穴の中に「皮脂」や「汚れ」が溜まることから始まります。

その溜まった皮脂に、ニキビの原因菌である「アクネ菌」が繁殖するようになり、ニキビが発症します。

アクネ菌が増えすぎると、白血球がアクネ菌と戦うことで炎症を起こし「熱」を発するようになります。

これが、痛いニキビ（赤ニキビ）ができるメカニズムです。

では、ここで痛いニキビに発生した熱（炎症）を冷やすと、どんなことが起きるでしょうか？

ニキビの改善に役立つなら良いですが、そんなことでもないのです。

もちろん、痛いニキビを冷やすとアクネ菌が死ぬというわけもありません。

それどころが、白血球の働きを鈍らせてしまい、アクネ菌が落ち着くことを妨げてしまうのです。

つまり、痛いニキビの改善にとって「冷やす」という行為は、良い事ではないんですね。

さらに、ニキビが痛い時に「冷やす」という行為を行うと、別の弊害が起きる可能性があります。

まず、炎症を起こした痛いニキビは、冷やすことによって血液の循環が悪くなります。

すると、ニキビの改善に不可欠な「肌のターンオーバー」のスピードが遅れ、ニキビの治りも遅くなってしまうのです。

また、痛いニキビの冷やし過ぎはさらにおススメできません。

なぜなら、氷や保冷剤などの使用によって過剰に冷やすと、肌細胞がダメージを受けることで乾燥を招いてしまいます。

そのため、痛いニキビだけではなく周囲の肌まで乾燥することにも繋がり、他のニキビを増やしてしまう可能性があるからです。

以上のことからも、痛いニキビを過剰に冷やすことはおススメできません。

ただし、赤ニキビがどうしても痛痒い時や、薬がないという場合は、冷やすことも致し方がないとも言えるでしょう。

また、冷水（常温の）で洗顔を行うことは、ニキビ予防のためにはおすすめです。

夏冬を問わず、水で洗うということは余計な油分を落としませんし、毛穴を引き締めてくれるのでニキビ予防に役立つのです。

ニキビ予防には冷水で洗う、痛いニキビの炎症は意図的に冷やさないと覚えておくと良いでしょう。